三重県書道連盟

月: 2021年10月

「書道」を登録無形文化財として登録

 

文化庁の報道によると、令和3年10月15日(金)に開催された国の文化審議会にて、「書道」を登録無形文化財として登録するよう文部科学大臣に答申したと発表されました。

関連資料:https://www3.nhk.or.jp

書道は、漢字の伝来以来中国の優れた書から書法を吸収し技法を工夫していく中で、平安中期以降、和様の書が生まれ和歌文化の隆盛とともに仮名の書が発展しました。さらに江戸時代になると伝統的な書法が庶民層にまで受容されるようになりました。これらは現代における優れた書の表現にも伝統的に育まれてきた美意識を見てとることができます。すなわち書道は、生活文化に係る歴史上の意義を有するとともに、芸術上の価値が高いものであります。
誠におめでとうございます。ご担当された関係各位のご尽力の賜であり、我々書道に携わる者には喜ばしい限りです。益々書道が盛んになって、次世代へ繋がっていくことを期待します。
また、このことは日本書道をユネスコの無形文化遺産に登録しようとする日本の書道界の運動の中で、大きな励みになったことと思います。(三重県書道連盟運営委員長)

三重の看板物語①

看板は半永久的な美術館といわれている。

三重県にも多くの筆書き名品があり紹介する。

まずは「あ」から始まる・伊勢の名物「赤福」。

創業は三百年ほど前の宝永4年、屋号「赤福」は「赤心慶福」に由来し、千利休の流れを汲む茶の宗匠の名づけといわれている。

本店の大きな看板は、中興の祖六代目濱田ちゑが明治20年、創業180年を記念して作ったもので、地元名士矢土錦山(やつち きんざん)に揮毫を依頼した。矢土錦山は漢詩・漢文の大家で伊藤博文の師、また政策ブレーンとして仕え、衆議院議員にもなった人物。

「赤福」を象徴するこの看板は、昔も今も変わらず伊勢参りの旅人を見守り続けている。(泉)