三重県書道連盟

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墨の昔と現在

文房四宝の1つに墨がある。古くは殷の甲骨文字の時代(約4000年前)にさかのぼり、刻字の前に原稿のような墨書もあったと言われている。また早くに「墨丸」という言葉もあった。日本おいては仏教の伝来と共に奈良時代から製造され始めたと言われている。

現在、製墨の産地は限られ奈良・鈴鹿が代表的である。鈴鹿墨の発祥は延暦年間(平安時代)とされている。墨の原料は油煙(菜種)、松煙(松脂)を始め多種である。なぜ鈴鹿で製墨業がなされたかは、松煙(紀州産)の原料が近くにあり、また鈴鹿山脈から湧き出る良水が製墨に適し手に入りやすかったこと、更に「鈴鹿おろし」の寒風が適していた。

墨造りは早朝四時からスタートし、煤にまみれて厳しい作業である。墨色は原料によって微妙に違い、油煙墨は黒茶であり松煙墨は薄青く出る。また椿や胡麻は他よりも墨色に光沢があり、仮名に適している。そして鈴鹿墨の彩墨も近年大いに注目されている。

昭和の時代、私の記憶では鈴鹿には老舗「玉泉堂」を筆頭に十軒近くの製造元があった。しかし時代とともに衰退し、現在はついに「進誠堂」一軒となってしまった。書道界においても墨液の便利さもあるが、固形墨の良さも見直すべき時代でもある。(鈴峰)

 

三書連展入賞様へ

この度ご入賞おめでとうございます。

8月13日日曜日に授賞式がございます。

授賞式の対象者は「特別賞」「知事賞~三書連賞以上」「特選の代表者」「高校生秀逸」の方のみに限定しています。

受付 13:30~   表彰式14:00~

場所 三重県総合文化センター 大会議室

ご参加のほどよろしくお願いいたします。

尚、ご欠席の場合は代理は不要です。受賞者に対して一名の付添者は入場可とします。ご出席の場合は検温の上、極力マスク着用をお願いします。

 

第71回・三重県書道連盟会員・公募展 ~審査結果~

8月9日、三重県総合文化センターにて第71回三重県書道連盟会員・公募展の審査が行われました。

【無鑑査作品より】

特別賞・天野獅龕(漢字)・岩木翠泉(漢字)・上泉煌蘭(漢字)・川崎葉泉(漢字)・神田春瑛(漢字)

・柴田桂苑(漢字)・髙森良鴦(漢字)・竹浪美彭(漢字)・辻翠松(漢字)・堀菁坡(漢字)・山路節麗(漢字)

・水谷玉汀(仮名)

・安藤佑珠(調和体)・伊藤翔佳(調和体)・窪田嬉邑(調和体)・高橋慶水(調和体)

・松井弘琳(調和体)・百地拓窓(調和体)

・青木碩山(篆刻)

 

【会員・公募作品より】

知事賞      ・小島晶子(調和体)

三重県議会議長賞 ・谷川原ゆかり(仮名)

三重県教育委員会賞・伊藤里秀(漢字)

三重県文化振興事業団理事長賞・新保京香(漢字)・森田来(仮名)・鎌田花宵(調和体)・佐藤敬介(篆刻)

顧問賞      ・中村翠雲(漢字)

NHK津放送局賞   ・小松翠篁(調和体)

中日新聞社賞       ・谷鴻風(漢字)・廣野陽風(漢字)・稲森政代(仮名)・伊藤信山(調和体)・若林弘樹(篆刻)

三重テレビ賞   ・小山芳泉(漢字)・鈴木登霞(漢字)・小川さな江(調和体)・藤堂弘風(調和体)・吉田妃碩(篆刻)

三重県書道連盟賞 ・飯久保翠泉(漢字)・伊藤華凰(漢字)・井上亜耶(漢字)・鈴木佳泉(漢字)・中島茜坡(調和体)

・古川紅和(調和体)・西川山水(篆刻)

特選・新井彩湖(漢字)・池村卓峰(漢字)・伊藤谿石(漢字)・梅田楊華(漢字)・大江邑翠(漢字)

・小掠雄大(漢字)・黒須華扇(漢字)・澤田翠桂(漢字)・中村彩苑(漢字)・野中彩圓(漢字)

・日佐優華(漢字)・平生新星(漢字)・水谷容山(漢字)・宮田恭苑(漢字)・山本光慶(漢字)

・岡田節子(仮名)・奥田代子(仮名)・川口けい子・中村美香(仮名)・野嶋周子(仮名)

・稲葉華心(調和体)・猪上美粹(調和体)・上島史翠(調和体)・江藤千穂(調和体)・岡翔月(調和体)

・岡田抱月(調和体)・岡本京香(調和体)・川﨑聦鷲(調和体)・北川初代(調和体)・北出直子(調和体)

・久米萌園(調和体)・鈴木廣子(調和体)・仲野紫風(調和体)・林美香(調和体)・日の原山陽(調和体)

・寺本九齋(篆刻)・坂五碩(篆刻)・深浦聖樹(篆刻)・横井益子(篆刻)

 

【高校生作品より】
秀逸・倉島沙空(調和体)・柴垣結菜(漢字)・冨久真菜(仮名)・星野天(漢字)
佳作・橋本紬(調和体)・吉田理紗(漢字)

三重の看板物語⑤

和菓子  柳屋奉善「老伴」   松阪市中町

天正3年(1575)近江の国日野で蒲生氏郷公から砂糖を賜り、御用菓子司として開業。このころ安土城建設中で、義父信長公をお茶会に招くことを想定で、家宝にしていた硯( 中国の古い軒瓦)加工して型を取り最中(ふた無し)容器に羊羹を流しこみ、コウノトリ絵柄で古瓦」として売り出され、伊勢土産として全国的に知られるようになった。後に豪商三井家当主三井高敏氏により白楽天の詩の中から「老伴」と改めた。

「老伴」の文字は、津の書家市川塔南氏の揮毫。店内には商品名「老伴、越廼雪、桐葉山」などの書もある。塔南は篆隷が得意で、明治に28年第四回内国勧業博覧会で一等賞を獲得。県下に社号標や作品は頗る多い (泉)