三重県書道連盟

お知らせ

三重の看板物語①

看板は半永久的な美術館といわれている。

三重県にも多くの筆書き名品があり紹介する。

まずは「あ」から始まる・伊勢の名物「赤福」。

創業は三百年ほど前の宝永4年、屋号「赤福」は「赤心慶福」に由来し、千利休の流れを汲む茶の宗匠の名づけといわれている。

本店の大きな看板は、中興の祖六代目濱田ちゑが明治20年、創業180年を記念して作ったもので、地元名士矢土錦山(やつち きんざん)に揮毫を依頼した。矢土錦山は漢詩・漢文の大家で伊藤博文の師、また政策ブレーンとして仕え、衆議院議員にもなった人物。

「赤福」を象徴するこの看板は、昔も今も変わらず伊勢参りの旅人を見守り続けている。(泉)