三重県書道連盟

お知らせ

三重の看板物語④

和菓子 かぶら煎餅本舗  桑名市南寺町

江戸時代松平定信が谷文晁にかぶらの絵を描かせた。菜根譚の故事に因み、節約勤勉を奨励させるべく将軍家に献上した桑名名産「かぶら盆」と京都の「かわら煎餅」をヒントに、明治の初め初代が「かぶら煎餅」を創業。戦後中断するも2代目が「かぶら最中」とともに名物にした。丸いかぶらは家庭円満、根のひげは子孫繁栄として喜ばれている。

看板の揮毫は数十年前、名古屋書道界の重鎮石田泉城氏(明治22~昭和46年)の筆。氏は長年教壇に立ち、多くの書家を育て酒豪としても有名で、中日新聞の題字揮毫者でもある。(泉)